【映画レポ】the pillows 30周年記念映画「王様になれ」を観てきた

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9/28(土)にシネマート心斎橋
the pillows 30周年記念映画「王様になれ」を鑑賞しに行ってきました。

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ousamaninare.com

映画館とグッズ販売について

映画館到着

今回行った映画館は、大阪アメリカ村(通称:アメ村)にあるシネマート心斎橋です。
複合ビルの4階に存在し、シアターが二つだけある小さな映画館です。
20:40開演でしたが、20:15頃到着し、予約していたチケットを発券しました。

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グッズ購入

開演5分前の入場でしたので、暇つぶしのためにグッズコーナーを見ることに。
そして、映画のパンフレットキーホルダーを購入しました。
他にも映画のオリジナルサウンドトラックTシャツ等も売られていました。
韓流のグッズが多く売られていたので、韓流映画の上映が多い映画館なのでしょうか?

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ドリンク等の販売

小さなカウンターにあるチケット販売コーナーの横に
ドリンク販売のコーナーも設けられていました。
大きな劇場よりはドリンクの種類が少ないように感じましたが、
コーラ・ウーロン茶等、定番どころはそろっていました。
当方はアイスコーヒーMサイズ(300円)を購入しました。
また、ポップコーンは劇場で作られているものでなく、
スーパーやコンビニで売られているような既製品が販売されていました。
ポップコーンの他にも菓子パンやグミ等のお菓子も販売されていました。

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いざシアター内へ

上映開始10分前になると、前の映画を見終えた人たちが
シアターから出てきました。
シアターが2つしかない映画館なので、隙間時間短めで
1日中いろいろな作品を上映している様子でした。

上映開始5分前になり、シアター内部へ。
小さめのシアターでしたが、清潔感があり、
椅子もフカフカで気持ち良かったです。
お客さんは20人弱といった感じでした。

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映画のあらすじ ※ネタばれ注意

ゆかり・the pillowsとの出会い

主人公はカメラマンを志す27歳の青年、神津祐介
彼は、スタジオでアシスタントとして働きながら、
生活費を稼ぐために叔父が経営するラーメン屋でも働いています。
ある日、叔父が昔在籍していた劇団に所属している29歳の女性、藤沢ユカリ
ラーメン屋に客として訪れ、二人は出会い物語はスタートします。

彼女に惹かれた祐介は、彼女が着ていたTシャツのキャラクターが、
the pillowsのマスコットキャラクター「バスターくん」であることを知り、
the pillowsの音楽に興味を示すようになります。
そして祐介はthe pillowsのライブへと足を運び、そこで彼女と再会します。
以降、二人は交友関係を持つようになり、祐介はユカリからthe pillowsのことを多く教わり、the pillowsの音楽に、そして彼女の魅力にのめりこんでいきます。

カメラアシスタントとして失敗の日々

そんな祐介ですが、カメラアシスタントの仕事では失敗ばかり。
また、カメラマンとして成功している専門学校の同期の存在が彼に焦燥感を与えます。
そして最終的には、働いていたスタジオをクビになってしまうのです。

虻川への弟子入り

仕事をクビになった祐介。
そんな時に、the pillowsのライブでカメラマンを務めていた男の姿を思い出します。
そのカメラマンが虻川という男であること聞いていた祐介は、
虻川に頭を下げ弟子入りを志願します。

一方、ユカリは…

ユカリは祐介に明かしていないある秘密を抱えていました。
彼女は生まれつき心臓が悪く、これまで薬による治療を行ってきましたが、
手術を行った方が良いと医師に勧められます。
しかし、ユカリはなかなか手術に踏み出す勇気を持てず、悩んでしまいます。
ユカリがそんな心理状態にあることを、祐介は知るはずもなく、
二人の心は徐々にすれ違っていくようになります。

祐介の大失敗

虻川は弟子の祐介に対して厳しい言動をとりながらも、積極的にチャンスを与えます。
祐介は、山中さわお氏(the pillowsボーカル)がプロデュースを務める
THE BOHEMIANSのアーティスト写真撮影を任されることになります。
しかし、祐介は、そこで大きな失敗を犯してしまい、
さわお氏にぶちギレられ、虻川からも𠮟責されます。
ここで祐介にかけられたさわお氏と虻川の言葉は、
今後の彼にとって大きな意味を持つことになります。

再び虻川のもとで努力の日々

大きな失敗を犯した祐介の精神状態は荒んだ状態となってしまいます。
そんな中、あるきっかけで叔父と深い話をすることになり、
叔父から、まずは虻川のもとに行き頭を下げることから始めるべきだと説得されます。
また、ユカリの病気のことについても、ここで初めて聞かされます。

叔父に説得された祐介は再び虻川のもとに向かい、虻川も彼を受け入れます。
祐介は、さわお氏と虻川からの言葉の意味を考えながら仕事に励み、
彼の撮影する写真は見違えるほど素晴らしいものになります

再び与えられたチャンス・ユカリの手術

以前とは見違えるほど素晴らしい写真を撮影するようになった祐介を見て、
虻川は再び彼にチャンスを与えることを決意します。
虻川は祐介が撮影した写真を手に、さわお氏のもとに向かいます。
そして虻川は、さわお氏に頭を下げ、再び祐介にチャンスを与えてやってほしいと頼みます。
さわお氏は祐介の写真を見てその腕を認めます。
また、「the pillowsthe pillowsが好きな奴に撮らせたい」という虻川の熱い想いを聞き、その願いを受け入れることにします。
こうして、祐介はthe pillowsのライブを撮影することになったのです。

一方、ユカリは、カメラマンとして日々挑戦し続ける祐介の姿に勇気をもらい、
手術に踏み出す決意を固めます。

果たして、祐介の撮影ユカリの手術は成功するのでしょうか…。

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感想

素晴らしい作品!!!

正直、期待以上でした。
アニバーサリーとして作成されたものなので、あくまでthe pillowsファンが観て楽しむもので、映画の中身としてはあまり期待できないだろう、と予想していたのが正直なところです。
しかし蓋を開けてみると、映画の作品としても素晴らしいものでした。

主演の岡山天音さんを始めとした俳優陣の演技は素晴らしく、
特に岡田義徳さん演じる虻川の人間味あふれる役柄は素晴らしかったです。

ストーリーは王道といった感じですが、その王道感が
アニバーサリー映画として相応しく、これで正解だったと思います。

多くのミュージシャンが出演していますので、
俳優さんたちとの演技力の差が気になったり、
このシーン不要だろう、といった部分もあるかもしれませんが、
the pillowsのアニバーサリーとしてはいずれも必要なもので、
無駄なものなど全くないと感じました。
また、劇中に効果的にthe pillowsの曲がちりばめられていたほか、
あらゆる場面でセリフに歌詞の一部やさわお氏のライブでの決め台詞が採用
されており、the pillows愛にあふれた作品となっていました。

the pillowsのアニバーサリーとしての側面と物語としての側面、
双方のバランスが非常によく取れた素晴らしい作品でした。

さわお氏の演技

劇中に登場するミュージシャンはいずれも本人役で出ており、
基本的にはライブシーンが中心で、その他のシーンがあってもセリフは少なめでした。
the pillowsのギターの真鍋氏、ドラムのシンイチロウ氏も
セリフはほとんどなかったのですが(というか無かったかな?)、
さわお氏は演技シーンがいくつかあり、中には物語のキーとなるシーンもありました。
多少のぎこちなさは感じましたが、基本的には自然な演技で素の山中さわおが映っていました。
ただ、祐介にぶちギレるシーンだけは異常に上手でした…笑。

ネギにキレるさわお

劇中、さわお氏が
THE PREDATORS(さわお氏がギターボーカルを務める別バンド)のメンバーを連れて、
祐介が働くラーメン屋を訪れるシーンがあります。
さわお氏はラーメンをネギ抜きでオーダーしますが、祐介はうっかりネギを入れて提供してしまいます。
さわお氏はネギ入りラーメンにクレームをつけ、祐介はネギを除けて再び提供しようとしますが、
「作りなおせ!!除けてOKなら自分で除けて食べるから!!」
とネチネチとクレームをつけます。

さわお氏のネギ嫌いはファンの間では有名で、それをネタにしたものですが、
ネチネチとクレームを入れる様子も彼らしく、個人的には爆笑ポイントでした。

祐介は、憧れだったさわお氏がネギごときで激高する姿にガッカリしてしまいますが、
バスターズ(pillowsファン)なら誰しもが、こう思ったことでしょう…。
「いや、さわおさんはそういう人間でしょ…笑」と。

ホリエ氏・TERU氏の歌声

劇中でストレイテナーのホリエさん「ストレンジカメレオン」
GLAYのTERUさん・JIROさんスケアクロウをカバーするシーンがありますが、
この二組の演奏が素晴らしかったです。
ただ歌が上手いだけでなく、生まれ持った声の魅力が凄まじいなと感じました。

素晴らしいサウンドのライブシーン

the pillowsや他のバンドのライブシーンが、劇中多くありますが、
サウンドに迫力があり、ライブハウスで聞いているような感覚になりました。
「LITTLE BUSTERS」では、思わず体が縦に動いてしまい、
少し恥ずかしかったです…。

総括

the pillowsアニバーサリーとしての側面物語としての側面
双方が絶妙なバランスで、どちら視点からみても素晴らしい映画でした。
また、劇中のライブシーンも素晴らしく、音楽的にも楽しむことができました。
pillowsファンは特に!そしてそうでない方にもオススメできる作品です。

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